こんにちは!!ころんとです。
今回は言葉のお話し。
最近自閉症の息子、ムテ吉のことを見ていてとても感じることがある💡
それは言葉を『発すること』と、言葉を『使うこと』の違いについてである。
ムテ吉の言葉が出るまでを時系列で追いながらお話をしたいと思う。
発語をするまでの過程
幼少期〜幼稚園
そもそも自閉症の息子、ムテ吉は幼少期の診断で将来的に単語、例えば『りんご』などが発語出来れば凄いことだ言われた程の言語レベルだった💦
知的レベルも成人を迎えるまでに3〜4歳ぐらいになれればと・・・。結構ショックだった記憶がある💦
幼稚園の頃は言葉どころか『あー』とか『うー』とかの発語すらほぼ無しで超受動型で何もやらない😣
興味を示すものを見つけるのが大変で、目も合わない状態。
指差しも全くなくクレーン現象が目立ち、そもそも言葉を発する準備すら全く出来なかった。
親としてはどうにか興味の対象を広げようとさまざまなおもちゃを試したり、音楽を聴かせたり必死だったが本人はどこ吹く風😅そんな幼稚園時代だった。
小学校低学年の頃
ムテ吉は特別支援学校の小等部に入学式することになり、新しい生活が始まる✨
言葉の方は相変わらずで発語は無し。でも『あー』とか『てってってー』など何か発することは増えて来たように感じた。
STの個別療育も継続。形ハメや色の識別、数字も1から3ぐらいまでは認知してきており、定型発達の子に比べれば本当に分からないくらいかもしれないが少しずつ成長してきている😅
この時期感じたのは妹のうさ子の存在。
うさ子はまだ幼稚園だが言葉も沢山覚えてきて、ムテ吉にも『ねーねームテ吉くん』と一緒に何かをやろうとしていた😁
当のムテ吉は全然やる気なしだが、うさ子のしつこいぐらいの絡みはムテ吉には凄い刺激になったようで、忘れた頃にうさ子がやっていたことをマネしようとしたり、今までに見られないことをするようになってきたのだった😃
うさ子のこの諦めない姿勢は見習わなければと思ったのを覚えている(笑)
小学校中学年の頃
あっという間にムテ吉も小学校3年生、受動的なのは相変わらず、言葉も相変わらずなかなか発することはないが、ここで気づいたことがある💡
ムテ吉は言葉こそ発しないがこちら側が言っていることへの理解力が高いということ。複雑な言葉ではなければ7割方分かっているようだった。
例えば
『これから○○行くよ』と言うと玄関でクツを履こうとしたり、
『お箸持ってきて』と言うとちゃんと持ってくる。
学校での面談でも理解力が高いことは強みだと言われ、ただ、名詞があまり覚えていないとのことで、今後は沢山の名詞を覚えるようなトレーニングが必要とのこと😓
それからは家で名詞カードを見せたり、食事の時、おかずをあげるときも『お肉』『ピーマン』と一つ一つ名詞を言ってあげるようにした。
※ちなみにこんなカードを使っていた👇
また、発語も少しだが見られるので何か要求をしてくる時は最初の1語のみでも発語させるようにした。
例えばアンパンマンが見たいのならアンパンマンの『あ』を言わせてから見せてあげる📺
もちろん本人は嫌がることが多かったが、そこは我慢比べ。泣いてもそれはそれで声が出るのでよしとして根気よく何度も何度も・・・💦
間違えた言葉が出ても最初は発語をさせることが目的なのでOK‼️
それが1年近く続いた。
ムテ吉の変化としては言葉を出すことへの抵抗が少しずつだが減ってきたようで何かよくわからないが何か発語していると言う場面は確実に増えてきた。
小学校高学年の頃
ムテ吉小学校5年生。
この頃ムテ吉はこちら側の言っていることはほとんど理解出来るようになり、名詞も以前に比べ沢山覚えてきた😉
そして、なにより小学校4年、5年の担任の先生の存在が大きく、結構なスパルタ先生なのだが、受動型のムテ吉には合っていたようで色々覚えていき、この時期いわゆる『覚え時』な感じだった。
そして5年生の時についに言葉が出る😲
小学校4〜5年までに言葉が出なかったら出ないかもしれないと言われていたので本当に嬉しかった✨『パパ』と言われるまで10年は長ーい💦
一つ言葉が出ると発語は増えていく。
こちらから見ていると本人も言葉を話すことに抵抗が無くなったような・・・そんな感じがした😃
発音は不明瞭だが『がっこう』『おうち』『うどん』など色々と発語があり、今まで蓄積していたものが溢れ出したのかな?と思った。
言葉が出て気づいたこと。
それはムテ吉はその場面場面で適切に言葉を発していると言うことだった。
言葉というものは難しい。その場面で適した言葉と言うのがある。これは大人の社会でもとても難しいこと💦
例えばTVの一場面を覚えてひたすら喋っていたりする。これは言葉としては発しているが、言葉を使っていることにはならないのである。
朝、学校に行く時にお友達に会ったら『おはよう』が普通だろう。
いきなり『僕は今日のパンを食べました』と言ったらなんか変である😓
このように言葉というものを発するのと使うは大きく違ってくる。
適切に言葉を使うには相手のことやその場面を理解する力や使える言葉(例えば名詞など)を沢山覚えている必要があるのだ❕❕
その点、ムテ吉は言葉は一語分だが、その場面で適した言葉をチョイスすることがとても多い。
ご飯の時なら『いただきます』
朝、今日の予定を知りたい時は『学校』や『おうち』などである。
これは10年もの間、言葉は発しなかったが相手の言っていることの理解が出来ていたのでひたすらその場面場面で使う言葉を復唱していたからかな?と思う。
コツコツとしつこいぐらい言っていたので(笑)
でも今思うと本人は面倒くさそうな・・・嫌そうな顔してたなぁ・・( ̄д ̄)💦
現在の様子(中学1年生)とこれからの課題
現在のムテ吉は2語文、3語文を言えるよう練習中。これは正直なかなか難しそう😨
だが『ご飯』『うどん』でうどんが食べたいんだな・・・とこちらもムテ吉の要求や意志を理解しやすくなったのはコミュニケーションを取る上では大きい❕❕
発音については口の中の舌の動きを教えてやれないので特に母音が『う』になるものは『く』でも『す』でも全部『う』になってしまい今後の課題である💦
以前はSTや支援学校の先生などが口の中に指を入れて舌の動きを教えたりしていたそうだが今はコロナ禍でそれはNG🙅♂️
私もいまいち教えようがなくて困っている😥
正直、言葉が出てからは突然の声出しなども増えてきたが、肝心な時は適した言葉を選ぶ事が多いのでそれは大きな強み。プラスに考えるようにしている😉
最近はしっかり一語一語を発音するのを横着するようになってきた為、何度ももう一度❕❕とやり直しをすることも多いがそれも成長かなと思っている😜
療育は忍耐・・・そんなふうに思う今日この頃である(言い聞かせている😅)
おしまい🎵
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