発達障がい児、自閉症児向けの療育〜人間輪投げで楽しく感覚統合〜

療育

こんにちは!!ころんとです。

今回は私が放課後等デイサービスで児童発達管理責任者として働いていた頃行っていた時の話💡

昔働いていたデイサービスでは療育としてさまざまなゲームを通して感覚統合を行っていた。

その中でも子供達がハマっていた物を一つ紹介しようと思う✨

その名も人間輪投げ(笑)

輪投げの効果

輪投げって現在働いている高齢者施設でもレクリエーションの一環としてあるものだし、結構一般的なものである。

しかし、輪投げをすることは脳ではさまざまなことを処理している🙄

まず、輪を手で持つ、そして投げるところの距離を測る。そして投げる所を見ながら力を加減して投げる。

脳も身体も連動しないとうまく出来ないのだ。

これは感覚統合としてとても有効なことである。

しかし、輪投げは単純であるゆえに子供は何回かやると飽きてしまうことが多い。人数が多くて順番やる長く待つことになると余計である💦

楽しくやるには?

そこでどうしたら飽きずに出来るかを考えることにした🙄

そして、解決したい輪投げのウィークポイントが一つ。それは筋力が無かったり、距離感がうまく掴めない子は輪投げの的をいくら近くにしてもうまく入らないこと💦

うまく出来ない事で癇癪を起こす子もいたし、失敗体験を積んでしまうことになるのだ。

そこでどうしたらいいか考えて思いついたのが・・・

『人間輪投げ😲❕❕』

輪を入れる的をスタッフの頭と両手にして、的が動くようにしたものである。

そうすれば投げてきた輪っかをこちら側で(的側)で調整して入れることも出来るし、何より子供達も先生が動いているから面白いのでは?と考えた🤔

我ながら結構変なことを考えたものである・・・( ̄д ̄)💦

でもやってみなければ始まらないのでさっそくやってみることにした。

人間輪投げのやり方

1.輪を作ってもらう。

まず、人間輪投げをやる前に、工作として輪っかを子供達に作ってもらうことにした。

作り方は新聞紙をぐりぐりと細長く丸めて、それをセロテープで繋いで輪っかにする。そ

してその新聞紙の輪っかをビニールテープをぐりぐりと巻き付けて完成。

しかしこれは発達障がいを持つ子にとってはなかなか難しい😥

なぜなら思いっきり指先を使うから✋

まず、新聞紙を細く丸めるのにも指や手のひらを使う。

そしてそれをセロテープで貼るのにもまた指先を使う。

※ちなみにセロテープ(セロテープのスタンドカッター)を切るのって結構難しく、ただ下に力を入れてもテープが伸びてしまいなかなか切れず、下に力を入れながら少し斜め方向の力を加えると切れやすい。これを大体みんな無意識にやっていることが多いのだが、発達障がいや自閉症の子は指先の感覚が敏感だったり、鈍麻だったりで手指分離がなかなか難しく、意識的に教えてあげないとうまくテープを切れない子が多い。

そして新聞紙の輪っかにビニールテープを巻き付けるのも片手で輪っか、片手でビニールテープを持ち、両方の手を同時に使う。

輪っか一つ作るのもかなりの感覚統合運動、手指分離運動となる。

2.チーム戦にしてルールを決める。

人間輪投げをする上でわかりやすいルールをいくつか決める。

ただみんなで輪っかを投げるだけだと子供達が興奮してきて収集がつかなくなる可能性もあったし、ルールを理解させることはこれから生活していく中で重要だと考えていたので、何かゲームをする時は必ず子供達が守るルールをいくつか決めることにしていた。

ルールはわかりやすいもので、覚えられる3つぐらいがよい。また、このルールは必ずホワイトボードなどに書くなどして視覚的に見えるようにしておくとよい。

人間輪投げでの子供達が守るルール

  • 輪っかを全部投げ終えたら列の1番後ろに行く。
  • 友達の悪口は絶対言わない。
  • 自分のチームを応援する。

の3つである。

ポイントは団体戦であること。ルールの理解、友達との協調性を持たせることも目的とした。

輪投げをする時のスタッフの配置及び動きについて。

団体戦なので各チームに1人ずつ輪っかを受けとるスタッフを置く。この時、輪っかを受け取るスタッフは子供のレベルに合わせて身体を動かして輪っかが腕や首に入るように動いてサポートしながら子供達を盛り上げる❕❕

また各チームに1人、列がしっかり出来ているかや、子供同士のトラブルを回避うまく投げられない子のサポートなどの目的でスタッフを配置、プラス1人フリーで動けるスタッフがいるとさらに手厚い。

そしてゲームの進行、タイムキーパーのスタッフを1人配置する。

実際やってみての感想と反省点

このような感じで実際にやってみてどうだったか?結論を言うとやる方は大変だが、療育的にも輪っかを作る制作の時間と輪投げをする時間、静と動の動きなのでとてもプログラム的にもバランスが良かった😀

子供達も輪投げの的が先生ということで、大ウケで一回で終わりの予定が何度も繰り返し行うことになった。その後もリクエストが多く定番のゲームになり、子供達から熱い支持を受けた(笑)

反省としては最初はいいのだが、子供達が興奮してくると列を崩したり、汚い言葉を使う子や自分をコントロール出来ない子も出てきてしまうので、スタッフ同士の連携や、ゲーム前に一度ロールプレイなどのシュミレーションを行うなど事前準備がとても大切になってくると感じた。

終わった後、いつも身体の力が弱く、運動が苦手な子が

『先生、今日、沢山輪投げ入ったよー‼️』

と言ってきたのはとても嬉しく印象に残っている😄

まとめ

今回紹介した『人間輪投げ』には感覚統合、手指分離、ルール理解、コミュニケーションなど沢山の要素が詰まったものである。そして何より子供が楽しく、自信をつけやすいものなのでとてもおすす✨

これは私にとって少しのひらめきと工夫で身近にある遊びをパワーアップすることが出来るなと思った良い例だったと思う😊

まだいろいろ楽しいゲームがあるのでまた紹介出来たらと思う😄

おしまい🎵

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